Ko-Ya-Shi

日常に潤いを与えるライフスタイルブログ

神出鬼没なアイツ(2)ーゴキブリとの闘い

 

下駄箱の上に目を移すと、一本のスプレーが置かれている。この時のために、用意しておいたかのようなジェットスプレーを発見した。千載一遇のチャンスを生かさない手はない。

 

奇跡の聖水のようなジェットスプレーを手にするやいなや、迷いなく、漆黒の生命体に振りかけたが、効いている様子は全くない。それどころか、玄関からリビングへと向かう廊下に向きを変える始末だ。このままリビングに進出するのを許すわけにはいかない。まさにヤツの思うツボではないか。

 

もう一度、魔法の聖水をヤツに目掛けて噴射すると、また玄関に向きを変えた。

一瞬、動きが止まったかのように見える。さすがに2度の攻撃に気力を失ったのではないか。小さな願いは虚しく、杞憂に終わる。

 

黒いアイツは、目に止まらぬ速さで玄関の床に移り、壁際に備え付けられた下駄箱に隙間から入ってしまった。それにしても、随分としぶといヤツだ。

宇宙一の生命力は伊達じゃない。全ての生命が絶滅しても、生き残っていると言われるだけに、この程度の攻撃では効かないのか。

 

 

改めてジェットスプレーを確認したところで衝撃が走った。ハエ・蚊用とスプレー缶の右隅に小さく記されているのを発見した。どうりで効いていないわけだ。

 

下駄箱の上を見渡し、改めて専用のスプレーを探して見るも、防水スプレーしかない。こんな時のために専用スプレーを用意してくれなかった家族にわずかな怒りが湧いたが、そこは諦めるしかない。

 

ヤツと戦う武器は小物の虫たち用のスプレー、手足、玄関にある靴や武器しかない。ともかく、ハエ・蚊用のスプレーを一番手の武器として、使い外におびき出したところで、踏みつける作戦でいくことにした。

 

果たして、下駄箱に潜り込んだアイツは出てくるのか。一抹の不安が脳裏をよぎるも、悩んでいる暇もない。ひとまず玄関の扉を開けっ放しにして、外へ逃げてくれるルートも用意しておくことにした。

 

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