地球に優しい中国茶交流会
あけましておめでとうございます。
昨年書いた記事ではあるものの、公開までに時間がかかったので休みの期間を利用してようやくアップロードできた。
最近、紅茶に興味を持ったことがきっかけで、お茶そのものについて調べるようになった。
緑茶、烏龍茶、紅茶、いずれも同じ葉っぱからできたものであり(紅茶に特化した葉を作っている農家もある)、製造工程の違いによってお茶の種類が変わる。紅茶を学ぶ中で、他のお茶そのものについても自然と情報が入ってくることになる。お茶に関するアンテナの感度が上がってきている。
目次
国内最大級のお茶の愛好家による総合イベント
情報収集をしていると、気になるお茶のイベントが開催されていたので参加してみた。その名も「地球にやさしい中国茶交流会」だ。変わったネーミングだが、すでに今年で15回目を迎える歴史あるイベントだ。
中国茶と台湾茶を中心としたお茶の総合イベントで、お茶の愛好家によって企画運営されている。ボランティアも多数参加していて、愛好家によるイベントとしては国内最大級となっている。
2019年は11月23日(土)、24日(日)の2日間に渡って開催された。
主なイベント内容は、
ティーマーケット
イベント(テイスティングなど)
茶席
交流ひろば
まさにお茶を買って、飲んで、最新のお茶を知り、お茶好きと交流できる、お茶好きのためのイベントである。
茶席が魅力
このイベントの最大の特徴にして、人気が高いのが茶席だ。様々なタイプのお茶のいれ手による楽しい会話、お茶とお菓子を堪能できる。ワンコイン茶席、ツーコイン茶席という名前で、500円で20分間の茶席、1000円で2つの茶席を楽しむことができる。
茶席のいれ手の詳細は事前に公開され、当日に茶席券が発売される。お目当ての先生の茶席を求める人など、茶席券の購入には長蛇の列ができるほどの目玉企画となっている。
残念ながら今回は時間の都合で参加できなかったが、次の機会には茶席を体験してみたい。
初心者にもやさしいイベント
ティーマーケットでは、マイカップを持参すれば、様々な中国茶や台湾茶を試飲することができる。中国茶、紅茶も楽しむことができ、茶器も購入でき、興味を持ったらすぐに中国茶のセットを手に入れることができ、初心者も楽しめる敷居が低いイベントだ。
私は、前から気になっていた岩茶、台湾紅茶、茶器を購入し、非常に満足したティーマーケットだった。
白茶を飲み比べ
ティーマケットだけでなく、予約制の中国茶セミナーにも参加してみた。
表参道で中国茶専門店「遊茶」を経営する藤井真紀子氏による白茶に関するセミナーで、白茶の魅力やトレンドを紹介するとともに、1年、3年、15年と年代物の白茶の飲み比べを行った。
お茶は、大きく分類すると、緑茶、紅茶、烏龍茶、白茶、黄茶、黒茶に分類される。この分類は中国が国家として定義しているもので、ここから派生して細かい分類が行われる。お茶は6つのうちのどれかに該当することになる。
白茶と黄茶は日本でもまだなじみがないと思われる。私も名前は聞いたことがあるぐらいの認識で、ほとんど知らなかったほどだ。
中国でも、認知度は低く、6つのお茶の生産量を見ると、2018年で白茶は1.3%、黄茶は0.3%しかない。このため、白茶は稀少性が高い。
シンプルな製造工程
白茶の特徴はその製造工程にあり、緑茶や黒茶が殺青(さっせい)ー発酵状態の時に釜で炒るー、揉捻(じゅうねん)ー機械で上から圧力をかけ、揉み、水分を均一化するーと行った工程がなく、萎凋(いちょう)ー茶葉を広げ、葉の水分を飛ばして、しおれさせることー、乾燥という2つの工程しか持たない。つまり、葉の水分を飛ばし、乾燥させるだけのため、シンプルな味わいになる。
白茶は、緑茶や烏龍茶よりも歴史が古い。製造工程こそシンプルではあるものの、徐々に水分を落としていくいちょうの工程管理によって品質が大きく変わってしまうほど繊細な管理技術を要求される。
15年熟成させた白茶の魅力
さて、初体験の白茶を飲んで見ると、さっぱりとして、深みのある味が何よりも印象的だった。白茶は子供でも飲めると言われており、まさに飲みやすさが魅力的であった。そして、熟成される年数が増すに連れて、香りと味が変化していくのがよくわかった。香りがもっとも強かったのは3年だったが、味のまろやさ、深みはダントツで15年ものであった。このようなお茶の奥深さについて、白茶を通して気づくことができたことが何よりも収穫であった。
中国茶の新たな魅力を感じられるイベントとしては非常にぜいたくなイベントだ。
1日券で1000円、2日通し券で1500円、マイカップを持ってティーマケットを周るだけでも十分楽しめる。さらには茶席にも参加すれば、お菓子と中国茶の楽しい世界と会話が楽しめる。
文字通り、お茶を通した交流会としての魅力が詰まったイベントであった。お茶に興味のある人はもちろん、ひと味違ったイベントを探している人は足を運んでみてはいかがだろうか。
(D)
地球に優しい中国茶交流会
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